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あの忌まわしい3月11日から半年あまりが経ちましたが、いまだ復興の緒についたばかりの現状を考えると、改めて被害の大きさに胸が塞がれる思いであり、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。
派遣隊員の熱い思いから見えてくる国民と自衛隊の絆の固さ
先ずは、わが身の危険を顧みず、まして実績を声高に誇ることもなく、黙々として任務に邁進する隊員の思いと労苦を、震災発生直後の3月27日の産経新聞が隊員のメール(《》内の文面)や呟きを交えながら記事にしているのでその一部を紹介します。
● 被災者支援が第一・・《自宅が全壊、家族も行方不明という隊員が普通に働いている。かけてあげる言葉がみつからない》 《被災地に来て12日目。風呂はまだ1回しか入れていない》《被災者の心細さを考えたら・・。がんばる》 炊き出しで暖かい食事を被災者に提供しても隊員が口にするのは冷たい缶詰の食料だ。
この記事からわかるように、隊員は自衛隊の災害救助・支援活動が被災者を守る「最後の砦」であることを強く受け止めながら、肉体的、精神的疲労と戦いつつ被災者と一緒になって頑張りました。
自衛隊は年間数百件の災害派遣を実施していますが、派遣隊員は同じ思いで任務を遂行しているに違いありません。これも創隊以来今日まで自衛隊が実施してきた数々の災害派遣、国際平和協力活動さらには日頃の地道ではあるが厳しい訓練を理解・応援し励ましてくれた国民への恩返し、信頼の気持ちの為せる業だと思います。
東京都に災害が発生した場合の自衛隊の対応
南関東1都6県の防衛警備、災害派遣を担当している第1師団は、東京都を5つの区域に分け、23区分区は第1普通科連隊、北多摩分区は第1後方支援連隊、南多摩分区は第1施設大隊、西多摩分区は第1偵察隊、島嶼部は第1師団長直轄として初期の対応をすることとしています。災害の状況に応じて、第1師団の他の部隊、さらには東部方面隊から必要な部隊が増援されることになっています。
大規模地震災害に関しては、自衛隊は政府の中央防災会議の決定に基づき首都直下型地震(東京都、神奈川、千葉、埼玉の各都県に大きな被害発生)について対処計画を定めていて、それによれば「1師団及び12旅団を主体とする東部方面隊で即時救援にかかるとともに速やかに統合任務部隊を編成して対応することとし、陸上自衛隊は11万人(即応予備自、予備自を含む)、海上自衛隊は艦艇60隻、航空機50機、航空自衛隊は70機を投入する」とのことです。この規模は今回の東日本大震災とほぼ同規模であり、現在の自衛隊の派遣可能全力と考えられます。
地元と自衛隊の絆の強化に貢献を!
東京都で災害が発生した場合、当該地区の担任部隊は東京都知事からの災害派遣要請、場合によっては地元自治体首長の災害派遣要請に基づき初動部隊として出動することになります。
このため部隊は平素から地元自治体と連絡調整を行うとともに経路上の道路や橋の状態、交通状況情報などを集め、災害が発生した場合には速やかに救援に出動できる態勢を取るよう努力していますが、私はそのためには地元自治体はもとより地元住民と担任部隊との心の通い合う緊密な関係の醸成が極めて重要であり、その際に地元側の中心として活動すべき団体は、国の防衛や地元の防災に深い関心を持つ有志で組織されている防衛協会だと確信しています。
すでに各防衛協会で活動されていることではありますが、東京地方協力本部はもとより担任部隊等に対し防衛協会主催の防衛講演会での講師を依頼したり、協会行事に招待したり、地元自治体の防災会議、防災訓練はもとより夏祭り等各種イベントに防衛協会が自ら参加するとともに自衛隊にも積極的に参加を求めたり、一方において自衛隊の実施する各種訓練・競技会や創立記念行事に参加、併せて激励するなど自衛隊との協力関係をさらに強めていただけるようお願いする次第です。
都防衛協会としても、各防衛協会に対してできる限りご支援・ご協力するとともに本部として為すべき施策を積極的に進めていきたいと考えています。
今回の大震災において、その痛みを共有する国民の全てが自衛隊は「最後の砦」と言い、被災地に出動した隊員が「自分たちこそが最後の砦だ!」との信念で災害救助・支援活動に邁進しているのは、国民と自衛隊の間に固い絆があればこそ、であると信じています。
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