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[国際]

本年元日の「東京新聞」は1面トップで、「日本批判の『田中上奏文』、中国でも偽物説強まる」「歴史共同研究報告書に反映も」と報じた。田中上奏文は、「支那を征服せんと欲せば、先ず満蒙を征せざるべからず。世界を征服せんと欲せば、必ずまず支那を征服せざるべからず」という調子で書かれている。
昭和2年、田中義一首相が、大陸侵略を通じて日本がアジアの雄となり、次いで世界征服を目指すべきであると昭和天皇に上奏したというもの。日本では「偽物」という見方が大勢であったが、中国では歴史教科書にも記述し、北京の盧溝橋にある「抗日戦争記念館」にも展示している。
歴史の共同研究は欧州、特に英仏と独との間でとうに行われ、学校教育などに反映されている。日韓の間でも歴史の共同研究が行われたが、政権の思惑に左右され、なかなか客観的な結論に至らない。
安倍首相が訪中して、日中間の歴史共同研究が始まった。
従来、中国は南京事件の「30万人虐殺」は中国共産党が決定した公式見解であると譲らなかった。しかし、共同研究で30万人は「政治的」なもので「学術的」でなかったが、「無辜の市民を虐殺した事実」は厳然として存在するというように主張を変えてきた。
田中上奏文に関しても、本年6月纏めることになっている報告書では「偽物説が主流となりつつある考え方が反映される可能性もある」と見られるが、「満州事変後の事態の進展がほぼ田中上奏文通りである」ことから、中国は「日本が中国侵略の意図をもっていた」ことは確実との立場を堅持しているといわれる。
要するに、歴史的・学術的に検証できない、従来のでたらめ″な主張を引っ込める代わりに、日本が「犯罪国家」「侵略国家」であることを認めよと論点を変えてきたのである。靖国神社参拝問題や従軍慰安婦問題も同様に政治的なもので、日本を好戦的・非人道的な国であるとして糾弾し続けることに意義を見つけているわけで、軽率な妥協は未来永劫日本を苦しめることになる。
[国内]

1999年に自自公の連立政権ができた時、政権合意の中で、外国人に地方参政権を付与する法案の成立を明記した。
しかし、自民党内での意見集約ができず、未成立のまま今日に至っている。
2月中旬、韓国の次期大統領と会談した小沢民主党代表は、外国人参政権法案の審議が進まないことは遺憾で、成立に向けて努力する旨発言。政府・与党内にあって、地方参政権問題で積極的な公明党を巻き込んで政局にする意志の表明であろう。
外国人参政権推進派は、納税義務を果たしていることや少数民族の権利の保障、更には日本社会の国際化などを挙げている。
他方で反対派は国民主権との関連や安全保障上の問題、更には諸外国との比較の視点を挙げる。
推進派は地方参政権であるから国政には影響ないとも主張するが、最近行われた岩国市長選は、米海軍艦載機の厚木からの移転受け入れ問題が主たる争点であったように、地方選と言えども日米同盟に関わる問題であり、国政に大いに関係している。
実は、この問題は既に平成7(1995)年、最高裁が判決を出している。
基本的人権の保障はわが国に在留する外国人に対しても等しく及ぶが、憲法15条1項に言う「公務員を選定罷免する権利」は国民主権の原理から、「日本国民」、即ち「わが国の国籍を有する者」を意味することは自明で、「わが国に在留する外国人には及ばないと解するのが妥当」とした。
また、地方自治について定める93条の「住民」について、「地方公共団体が我が国の統治機構の不可欠の要素をなすものである」ことを考えると、「地方公共団体の区域内に住する日本国民を意味すると解するのが相当」とした。政局にする問題ではない。(S)
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